PPヤーンと織物生産からのリサイクル プラスチック ペレット – 再利用のヒント
PPテープ製造ラインに戻すのに向いているリサイクル素材
PP織物袋の製造工程では以下のような製造廃棄物が、平均して5~10%の割合で発生します。
- 押出機起動時の樹脂ダンゴ
- 押出機ダイヘッドに詰まって、除去した樹脂
- テープ巻き、円形織機(織布欠陥)、コーティング・ラミネート段階、PP織、印刷などの各段階でのロス(端材、抜きカスほか)
この記事では、PPヤーンや織物製造時に発生する廃棄物を再利用するためのヒントをご紹介します。
産業廃棄物後のさまざまな種類のリサイクルペレット(粒)は、さまざまな製品の生産に使用されますが、その中でも最も一般的なものを以下にご紹介します。
1. PPヤーン(織物)、糸くず、PP紐、エンドレステープ
テープ押出(テープ延伸)工程や環状織機で発生する産業廃棄物のうち、テープ製造ラインに戻せるリユース性が最も高く、多くの場合100%戻すことができます。
ラフィア屑の配合(素材配合や炭酸カルシウムの含有率など)により再利用可能性は異なりますが、ラフィア生産者にとってはテープ押出ラインへの再利用に問題はないでしょう。
2. 印刷されたPP織物、ラミネート袋
ラフィア生産者の中には、印刷されたPP袋をテープ押出ラインで再利用できるところもありますが、非印刷ラフィアに比べると少なくなります。
また、生産中にテープがちぎれるのを防ぐために、生産ラインの速度を落とす必要があるため、生産量が落ちることがあります。
また、このグレードの再生ペレットは、通常ではあまり強度を求められない用途に使用されます。
セメント袋、肥料袋、砂糖や塩の袋などの重印刷PP織物袋からの再生ペレットについては、射出成形用途であれば問題なく再利用することが可能です。
ポストコンシューマー(洗浄済み)PPジャンボバッグからのリサイクルペレットと同様に、ラミネートPP+PETフィルムや混合色のPP不織布のスクラップも、その大部分は射出成形用途に再利用することが可能です。
これらのPPは衝撃値がそれほど高くないので、衝撃値の高いPP材と混ぜるなどの対策が必要になることもあります。
再生ペレットの再利用性を高める4つのポイント(リサイクル工程時)
テープの押出ラインに戻すための再利用性を最大化するためには、特に産業廃棄物であるPPヤーンや織物廃棄物の場合、リサイクル工程全体を通しての処理温度が非常に重要です。なるべく熱履歴を少なくして、物性の劣化を防ぐ必要があります。
材料の過熱による劣化を防ぐために、減容機(カッターコンパクター)の使用は避けたほうが無難です。その代わりに、一軸シュレッダー一体型リサイクルマシンをお勧めします。
シュレッダーによる緩やかな減容、低い処理温度は、材料の特性の変化を最小限に抑えるための理想的なソリューションです。
- 関連記事 : カッター・コンパクターとシュレッダーの違いは?
2. ペレット表面のより良い乾燥
3. 重印刷の織物製袋のためのより良い脱気
4. リサイクル工程での改質剤添加
添加剤の使用によって、再生ペレットの再利用性を向上させることができます。性能を向上させる改質剤または添加剤を再生プラスチック押出機に添加することができます。
リサイクル工程で改質剤を使用したり、再生ペレットと一緒にテープラインに直接使用することで、溶融流動性、分散性、高伸び、トルク低減、生産速度の向上が実現できます。私達がリサイクル材料を押出機に加えるのに使用する添加物はエラストマー、酸化防止剤、潤滑油および添加物からなる性能を高める改質剤です。
まとめ:廃棄物の種類と利用方法一覧
テープ押出ラインでの再処理を推奨
生産廃棄物の種類 |
テープ押出での再利用 |
再利用性を高めるための鍵 |
---|---|---|
PPヤーン | 最大 100% |
劣化を防ぎ、材料の強度を保持するための再生プラスチック押出機の低い処理温度 |
エンドレステープ | 最大 100% | |
糸くず | 最大 100% | |
印刷またはラミネート加工された袋 | パーセンテージが小さい(約10〜15%) | ガス抜けが良く、 ろ過がよく、 良好なペレット表面乾燥 |
生産廃棄物の種類 | 射出成形での再利用 | 再利用性を高めるための鍵 |
---|---|---|
コーティングされた生地 |
PPの家具など |
ガス抜けが良く、 ろ過がよく、 良好なペレット表面乾燥 |
PP繊維袋 | ||
厚手のプリント生地 |
更に見る
- 1段式と2段式のリサイクル装置 - ブログ
- PPヤーンのリサイクル - ビデオ
著者紹介
Jack Lin
業務部長Jackは過去10年間で世界中の何百人ものPOLYSTARマシンのユーザーを訪ね、話をしました。顧客からのフィードバックやユーザー体験に関する実用的な情報を収集したジャックは、異なるタイプのマシンの利点と欠点を、特に顧客の視点から他の人と共有することを楽しんでいます。